No.4, Kojimachi

2015

No.4, Kojimachi

RESTAURANT / 2015

開発を控えた土地のため営業期間が期限付きのお店は、コンテナを使ったテンポラリーなプロジェクト。地域の人々の憩いの場としても解放する区画の一部となるには、地域に馴染むような黒い鉄の質感に反する柔らかさを出したいと考えました。クライアントであるタイソンズアンドカンパニーの社内視察に同行したLAで見たあるお店が大きなヒントになります。太陽が降り注ぐ中、長細い店内に入ると人々がうじゃうじゃといました。キッチンを含めたスタッフが行き交うスペースとお客さまのスペースが、腰ぐらいまでの高さのカウンターによって一直線に仕切られているだけのシンプルなデザインです。セルフスタイルを取り入れた人の流れは楽しげで陽気でした。

NO.4は、4つのコンテナを横列させ1つのお店としています。その内、オールスクラッチ製法を取り入れたベーカリーが面積を必要としたためキッチンの割合がカウンターまで含めると3つ分を占めていました。そうなると残された客席のスペースはわずか1つ分。狭さを感じないよう、まず、キッチンの薪釜やベーカリーオーブンを店内の風景として見てもらえるように配置、もうひとつ、広場に面する壁を全てガラスにし外の風景が見えるようにし、縁側も取り入れつながりをつくったことで解放的にしています。

コンテナがもつ黒く無骨な表情は横側に残しつつ、正面から見たときには、ずらすように組んだ屋根が4つの無機質な箱を覆っています。限られた期間であっても人々の記憶の中では温かな存在であり続けてほしい、という願いをこめてエントランス手前に木板を掲げ大きなロゴを入れました。

インテリアデザイン、ファサードデザイン
所  在  地: 東京・千代田区
竣  工  年: 2015
床  面  積: 120㎡+テラス30㎡
住     所: 東京都千代田区四番町5-9